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あまねけ!ニュースレター #22

あまねけ!ニュースレター #22
By Amane Katagiri • Issue #22 • View online
こんにちは、あまねです。
先週は忙しかったのでおやすみにしました。
感想や興味のあるトピックについて、ぜひコメントしてください。

人間と科学
光速感情デラックス・ポスター企画募集のこと
2022年5月29日に第三十四回文学フリマ東京が開催されます。僕が所属している変態美少女ふぃろそふぃ。でも、この即売会に参加していろいろな企画を展開する予定です。
先日その第一報として、合同誌「光速感情デラックス」とポスター展示企画へのお誘いについて公開しました。概要としては以下のとおりです。
1. 合同誌「光速感情デラックス」
  • テーマは「百合」かつ「通貨・貨幣」
  • 作品のジャンルは一次創作小説または評論
  • 5000~30000字程度
2. ポスター展示企画
  • テーマは「百合」かつ「通貨・貨幣」
  • 内容は事実・虚構・予言を問わず来場者に知識を伝えるあらゆるもの
  • A1サイズ1枚でまとめること
合同誌「光速感情デラックス」は、2018年5月のVesuvaから始まり、2021年5月に発行した花・カフェ・宝くじまで続いている「りりよる」シリーズの第7弾です。りりよるシリーズは、最小限の制限の下で多様な作品を接続するための取り組みであり、多くの創作者に開かれた自由な場です。主に二次創作に親しい文化圏での「合同誌」とは異なり、特定の作品やジャンル、タグなどで効果的な要約を生成することを約束したものではありません。
これが具体的にどのような取り組みなのか想像できなければ、まずは実際にりりよるシリーズを読んでいただくことをおすすめします。あるいは、2016年から(2017年2018年2019年2020年を経て)2021年まで続いている「百合SS Advent Calendar」をご覧になったことのある方がいれば、この企画の舞台をWebページから同人誌即売会に移したものと考えていただくのが分かりやすいかもしれません。
りりよるシリーズは、誰もが広いテーマで自由に参加できる開かれた企画です。詳細について興味があれば、#Collaboをご覧ください。
ポスター展示企画は、今回初めての試みです。動機としては、前回の文フリ33で展開したフローチャートボードを発展させることをねらっています。主に、実在または架空の概念や事物について自由にポスターを作り、均等に時間を区切って1枚ずつブースに展示する予定です。ポスター制作者が希望すれば、その場で来場者に向けて解説を行うことができます(ポスターセッション)。
近年はコンテンツに 分かりやすさ を重視する流れが特に加速しています。イラストはそのインスタントさをそのまま伸ばし、漫画はSNSに適した4ページ単位で短くまとめることが求められました。小説や評論・ビジネス書は表紙や挿絵の増強、あるいはオーディオブックに姿を変えています。その中で、ポスターという1枚で表現できる一覧性の高いメディアや、対面で解説することによる臨場感の向上は、これからの表現方法に変化を生むかもしれません。
合同誌やポスター展示企画に興味のある方は、いずれもかたぎりあまねまでご連絡ください。今回のためにElementの簡単なインストール手順を用意したので、Matrixアカウントがありましたら @amane:matrix.amane.moe をお使いいただけると嬉しいです。
「非中央集権型」と「分散型」のこと
以前、中央集権型システムとその代替で、中央集権的なSNSやグループチャットの欠点について述べました。これらの中央集権的なサービスは、運営者が独自の裁量でルールを定めて利用者をBANできるのに対し、利用者は不満があっても他の運営者を選べないという構造的な欠点を抱えています。
このような中央集権型サービスに対抗する形で生まれたのが、運営者が複数または利用者の数だけ存在する「非中央集権的」あるいは「分散型」のサービスです。そもそも、サービスが「中央集権的でない」とは、日本語ではしばしば「分散型」とまとめられてしまう2つの構造を指しています。
  • 複数のインスタンス(管理主体)の連携によって構築され、1つのインスタンスに複数の利用者が紐付く構造( decentralized )
  • 管理主体と利用者が常に同一であり、利用者同士の連携によって構築される構造( distributed )
Centralized, Decentralized and Distributed Networks from https://www.rand.org/pubs/research_memoranda/RM3420.html
Centralized, Decentralized and Distributed Networks from https://www.rand.org/pubs/research_memoranda/RM3420.html
本記事ではdecentralizedを「非中央集権型」と、distributedを「分散型」と訳していますが、これが最適な訳というわけではありません。特に、decentralizedは「分権型」や「脱中央集権型」と訳したほうがその意味するところを理解しやすいという意見があります。参考: 「非中央集権化」という言葉は危険だと思った話。“Decentralized"の訳として「脱中央集権型」
中央集権的でないサービスについて論じる場合は、「分散型」という語がdecentralizedとdistributedのどちらを意味しているかを(必ずしも英単語を経由する必要はありませんが)定義しなければ、厳密には誤りを含むことになるでしょう。僕自身あまり区別せずに使っている場面もありますが、できる限り注意を払うべきです。
それでも、decentralizedとdistributedは全く異なる概念ではありません。Mastodon黎明期にはインスタンスの登録窓口を公開せず、運営者一人で使い続けるスタイル(いわゆる「おひとりさまインスタンス」)が散見されました。実際のところ、これはMastodonをdecentralizedではなくdistributedなシステムとして使う取り組みだと考えることができます。
#17で、distributedなメッセンジャーとしてBriarToxを紹介しました(ここで、強力なプライバシー保護を掲げるSignalはcentralizedであることには注意してください)。しかし、これらのサービスはP2Pでやり取りを行うものであり、端末でクライアントを起動している間しかメッセージを受信できません。ただ相手からオフラインに見えるだけならまだしも、相手がメッセージを送信することさえできなくなるのはなかなか不便でしょう。
P2Pはその定義上distributedなシステムです。しかし、distributedなシステムが常にP2Pである必要はありません。運営者以外の利用者を許さないサーバは実質的にdistributedであり、その上クライアントが起動していなくてもメッセージを受け取ることができる利便性を兼ね備えています。設計上おひとりさまインスタンスを強いるActivityPubベースのSNSであるmicroblog.pubは、その一つの可能性だったのかもしれません。
四角いお魚のこと
先日、イオンで四角いお魚を購入しました。これは、魚――たら、あじ、サーモン、ぶり、さば――を四角く均等にカットし、打ち粉をまぶして冷凍したものです。商品自体は2021年5月から発売されていて、当時近くのイオンを探してみたのですが、なかなか見つからなかったので諦めていました。
四角いお魚 from https://www.topvalu.net/osakana_okazu/
四角いお魚 from https://www.topvalu.net/osakana_okazu/
この四角いお魚(商品名: パパっとできるお魚おかず)は、魚肉を培養して四角く形成しているわけではなく、骨を取った魚のフィレを隙間なく積み重ねてカットしたものです。ちなみに、商品ページには「キューブ」と記載されていますが、実際は厚みが他辺の半分(1cmほど)の扁平な形になっています。
実際の商品はびっしりと打ち粉をまぶされているので、一見すると商品ページの イメージ写真 のように、一匹の魚から切り出したような印象を受けます。しかし、実際はフィレの欠片が分離しないよう固められたものであり、「打ち粉をしているので下ごしらえ不要」とか「解凍せず調理可能」という売り文句も、キューブのまま崩さずに調理するコツを裏返したものといえるでしょう。
調理の様子
調理の様子
以前、#1プラントボールについて紹介しました。これは、エンドウ豆のタンパク質や植物由来のうまみで作られた代替肉のミートボールです。このミートボールは、どんな動物の肉に似せて作られたかは示されていません。
肉の代わりに、キノコ、トマト、野菜のローストなどのうまみ成分を加えることで、おいしい肉のような味を実現しています。
一方で、四角いお魚は既に5種類の展開が進んでいます。それぞれ揚げたり、煮たり、焼いたりなどおすすめのレシピも示されており、味の個性を重視しているのが分かります。もちろん、穀物由来の代替肉と天然(養殖)の魚を比較するのは無理がありますが、牛・豚・鶏などの家畜の肉よりも種類が多く、味の違いが重視されている点は注目に値します。
穀物のタンパク質をベースにした代替肉は、オリジナルとなった肉の名前や特徴を失うように進化しつつあります。しかし、この流れを魚にそのまま適用するのは、魚種の味や食感の個性によっては難しくなるでしょう。中には「白身魚のフライ」のように 顔のない 魚が流通している例もありますが、SDGsと資源保護のムーブメントが進んでも、培養や養殖を通じて魚の名前や特徴は維持されていくのかもしれません。
アマネイメージズ
今回はありません。
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